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<<   作成日時 : 2011/11/17 11:45   >>

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http://news.nna.jp/free/news/20111115aud002A.html

TPP、豪州産業界は歓迎:労組などには反発・慎重論も[経済]

環太平洋連携協定(TPP)の拡大交渉参加9カ国首脳が、米ハワイのホノルルで協定に「大枠合意」したのに伴い、参加国である豪州内では、参加国内での関税撤廃により、農業分野での恩恵に期待する声が強まる一方、早急な関税撤廃に慎重論も持ち上がっている。

12日から開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のためにホノルルを訪れていたギラード首相は、「TPP交渉が関税撤廃に向け動き出したことに関して、豪州では農業や製造業で大きな恩恵を受けられるだろう」と述べた。経済規模で、欧州連合(EU)を上回るほどのアジア太平洋地域での自由貿易地域が構築されれば、好調な輸出に支えられた経済成長と雇用創出につながると期待感を示し、積極的に交渉を行っていく方針を明らかにした。ギラード首相はまた、「われわれは貿易国であり、貿易を拡大させる措置は雇用の拡大にもつながる」と話した。

また、豪産業グループ(AIG)も、TPP参加には「総じて賛成」の立場だが、「国内にはさまざまな産業があり、すべての産業がTPPで何らかの利益を得るべきだ」と付け加えている。また豪商工会議所(ACCI)のアンダーソン代表は「豪州の未来は高関税で守られた経済には存在しない。TPPは非常に前向きな成果」と評価した。

豪州は1980年代半ばから、関税を引き下げてきた経緯がある。現在関税が残る主要分野は◆自動車◆繊維・アパレル◆靴――で15〜25%の関税が残るに過ぎない。国内市場を広く開放してきたことが、豪州の経済力強化や繁栄につながったとのセオリーが広く受け入れられているという。

■「タイミングが悪い」

14日付オーストラリアンなどによると、豪州国内では、労組や環境政党グリーンズ(緑の党)が反発を強めているようだ。グリーンズは、「保健分野や社会政策など国益を左右する分野で、米国主導で協定を締結するのはリスクが伴う」と主張。労組は「関税で保護されながらも、現在豪ドル高や中国などからの安価な輸入品に苦慮している国内製造業にとっては、早急な自由貿易地域の構築が脅威になる」との懸念を表明している。

豪労組(AWU)のハウズ書記長は、「これまで多角的な貿易の推進を支持してきたが、今回は一部製造業で、関税を撤廃することによりさらに業績が悪化する恐れがあり、タイミングが悪い」と指摘した。また野党自由党のドウ・キャメロン議員も「すでに圧力下にある製造業が生き残れるとは思わない」との懸念を示す。

■「日本の参加意欲は歓迎」

TPPは2006年にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド(NZ)の4カ国によって発足した経済連携協定。現在は米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシアが加盟交渉に参加している。また今回は、カナダとメキシコもTPP拡大交渉への参加を表明。すでに交渉参加を表明した日本を含む3カ国についてオバマ大統領は「喜ばしい」と歓迎している。

実は豪州の閣僚の間でも、オバマ大統領がTPPにどれだけ熱心かは未知数とみられていた。米国では自由貿易は政治的にもリスキーな部分があり、来年に大統領選を控えていたためだが、再選には停滞した経済のカンフル剤が必要と判断してTPP推進に踏み出したものとみられる。

TPP交渉への参加を表明した日本の野田佳彦首相が交渉参加姿勢を示したことについては、豪州を含めた他国にとっては、農産品を関税除外項目に含めようとする日本の思惑が懸念材料となっている。交渉の進展に水を差しかねないとの雰囲気があるためだ。ギラード首相は、「日本の参加意欲は歓迎する」としているが、貿易国として「ハイクオリティーな合意を目指す」との立場を鮮明にするとクギを刺している。

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